様々な慰謝料の基準

交通事故慰謝料の3つの基準

交通事故で慰謝料を請求する場合、その基準は一つではないことをご存知でしょうか?
交通事故の慰謝料には、
1、自賠責基準
2、任意保険基準
3、弁護士(裁判)基準
という3つの基準があり、それぞれ受け取ることのできる金額が違ってきます。

 

1、自賠責基準

自賠責基準は、自賠責保険をもとにした基準です。 自賠責保険は、国が支払基準を定めている自動車損害賠償保障法(自賠法)に基づく保険で、皆さんが車やバイクを購入された際に必ず入っている強制保険です。
自賠責保険の慰謝料は、1日あたり4,200円と定められています。

 

基準となるのは、通院日数と治療期間です。

 

通院日数とは、「実際治療のために病院や接骨院に通院した日数」を指します。
治療期間とは、「治療開始日から治療終了日(入院期間+通院期間)までの日数」を指します。

 

①通院日数×2と、②治療期間。この①②を比較して、少ない方が基準日数として適用され、これに4,200円をかけた額が自賠責保険の慰謝料となります。

 

例をあげて見ていきましょう。

【例1】

3ヶ月間で、通院日数は20日(病院に週1で通院)、治療期間は90日
① 通院日数20日×2=40
② 治療期間90日
→①の方が少ないので、40×4,200円=168,000円が慰謝料として採用されます。

 

【例2】

3ヶ月間で、通院日数は48日(病院に週1+接骨院に週3で通院)、治療期間は90日
①通院日数48日×2=96
②治療期間90日
→②の方が少ないので、90×4,200円=378,000円が慰謝料として採用されます。

 

比較すると、しっかりと通院する【例2】の方が、治療も慰謝料も充分に補償されることが分かります。

 

と同時に、①通院日数×2が②治療期間を越えることはないため、通院日数を単に増やしたからといって、慰謝料が増えるわけではないこともお分かりいただけるのではないかと思います。
つまり、1ヶ月を30日として計算すれば、1ヶ月の慰謝料は最大30×4,200円=126,000円となるわけなのです。

 

また、通常の傷害の場合、自賠責保険の限度額は120万円と決められています。(自賠責保険の補償には、慰謝料の他に治療費や、休業損害なども含まれています。)

 

2、任意保険基準

任意保険基準は、任意保険会社が各社独自で決めている基準です。

 

任意保険に加入しており、自賠責保険の上限を超える120万円以上の請求を行うようなケースでは、任意保険基準が使われることがあります。

 

任意保険基準の金額は保険会社ごとに若干違います。
入院期間や通院日数を各保険会社の計算式にあてはめ、慰謝料が算出されます。

 

受け取ることのできる慰謝料の額は、保険会社によりますが高額な慰謝料を請求することのできる弁護士基準と、自賠責基準の間くらい、もしくは間よりも少なめの金額に設定されていることが多いようです。

 

受けたケガや休業損害などについて、正しい請求を行いたいという場合には、弁護士基準(裁判基準)を考えると良いでしょう。

 

3、弁護士(裁判)基準

弁護士(裁判)基準は、実際の裁判などで過去に支払われた額をもとに、弁護士が保険会社と交渉する際に用いられる基準で、共に明確には定められていません。

 

弁護士基準での請求を行いたい場合、弁護士に依頼する必要があります。

 

おざき鍼灸接骨院では、患者さまの必要に応じて提携している弁護士や行政書士をご紹介しておりますので、ご相談ください。

 

加入の任意保険に弁護士特約がついている場合では、ほとんどの場合弁護士特約の300万円で相談料や依頼料を支払うことができるでしょう。

 

弁護士特約がついていない場合でも、ケガの程度によっては弁護士費用を払ったとしてもそれ以上お慰謝料を受け取ることができる例もあります。

 

少し難しい話でしたが、慰謝料は保険会社から提示された金額を鵜呑みにするだけではいけません。
通院日数、治療期間をご自身でもしっかり把握して、試算してみることが大切です。

 

また、皆さんには、交通事故のケガの治療に、病院だけではなく接骨院を選択する権利があり、これは自賠法において認められています。
特に、接骨院はレントゲンには写らない筋肉や神経の炎症、つまり「むちうち症」の治療を得意としています。
病院との同時併療も可能ですので、後遺症が残らないよう、治療期間内にしっかりと治していくようにしましょう。

 

そして、慰謝料について、ご不明な点やご不安な点がおありの方は、どうぞご遠慮なくおざき鍼灸接骨院までお問い合わせください。ご一緒に解決していきましょう。

 

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